あなたは、今の仕事を楽しめていますか?
職場に友人と呼べる理解者はいますか?
繊細な心を持つ繊細さんは、仕事だからとか、お金の為にと無理をしている場合が多くあります。そして、繊細さん特有の責任感の高さで、仕事を無理してでもこなそうとして、心と体を酷使してしまう事があります。
現在日本では、日を追うごとに精神疾患に悩む患者数が増えていますが、これは氷山の一角であり、諸外国に比べて、心療内科に対して嫌悪感を持っている割合が高く、違和感を感じても診察に行かない人が多くいます。
この結果に対して、ブラック企業と言われる企業による労働裁判件数は2021年まで右肩上がりとなっています。
これは、従業員側が納得のいかない場合に、裁判を行うという判断が認知されただけではない増え方であり、ブラック企業の数が実際に増えている事も少なからず影響していると思います。
労働関係民事通常訴訟事件と労働審判事件(新受件数 地方裁判所)
ブラック企業で働いている方の問題としては、家と会社しかコミュニティーが無い人が多く、判断材料が少ない為、現状を受け入れている人が多くいます。
特に、内向的な繊細さんの場合はコミュニティーがさらに少ない人が多い為、社外の状況が分からない事が大半になります。
今のあなたは無理していませんか?
繊細さんが我慢する理由
繊細さんは自分から言い出す事が苦手な方が多く、何かを切り出して反対されることに恐怖を感じる人が多くいます。その為、「自分さえ我慢すればいい」と考えて言い出さずにいる方を多く見てきました。
しかし、その大半が苦痛を感じながら生きているのが現状です。では、それでも我慢して働いているのはなぜでしょう...
根が真面目な人が多い
今までご参加いただいた繊細さんに共通して言える事は、皆さん真面目な方が多く、何事にも慎重な性格であることが言えます。もちろん内向的なHSPの方や、外交的なHSEの方もいましたが、そんな気質の違いに関係なく、思考事態が真面目な方が多くいた印象があります。
その為、頼まれた業務に対して無理してでも対応している人や、責任感を持って最後まで対応している方が多くいます。つまり、真面目だからこそ最後まで対応相としてしまうのです。
周囲の目を気にする
周囲の事が気になってしまうのは、繊細さんのメイン気質のようなものになります。繊細さんは感受性が高く、環境的な影響を受けやすい特性があり、周囲からの目線や思考が嫌でも解ってしまいます。
特に日本では、協調性を重んじる教育が戦後から続いており、その影響もある為、周囲と違う行動をする事を悪と考えてしまい、内向的な繊細さんこそ目立つ反論をする事ができなくなっています。
だからこそ、「これはおかしい」と声を上げて、周囲から嫌われないように我慢している人が多くいるのです。
サポート精神が強い
繊細さんの共通認識として、困っている人を助けたいといった感情を持っている人が多くいます。偽善だという方もいるかもしれませんが、実際にHSP×適職で検索するとほとんどの結果に共通するのが、カウンセラーやサポートといった回答が出てきます。
この結果からも解るように、サポート精神があり、他者に協力し喜んでもらえる事にやりがいを感じる方が多くいる為です。
ただし、その思考を持っている人こそブラック企業にとっては都合がいい為、利用されてしまう傾向がありますので要注意となります。
我慢を重ねた結果
繊細さんの特徴として、感受性が高く、責任感が強いといった特徴があります。その為、仕事を頼まれると「期待にこたえなければ!」と考えてしまい、つい頑張り過ぎてしまいます。
しかし、無理をして頑張ってしまう事でオーバーワークとなってしまい、睡眠時間を削ってしまう事があります。しかし、それが原因で疲労が蓄積し、一定量を超えてしまう事で、精神的なダメージとなってしまう事があります。
疲労の蓄積
人間は寝溜めは出来ませんが疲労は蓄積できてしまいます。その為、定期的に解消して行く事で、パフォーマンスの向上が狙えます。多くの素晴らしい成果を残した偉人程、適切に休息をとるようにしている事は有名な話です。
現代では、パソコン作業などであまり体を動かす機会が少ない方もいるかとは思いますが、本来は体を動かす事で、身体的な緊張が解消され、ストレスホルモンの分泌が抑制される効果もありますし、エンドルフィンやセロトニンといった脳内物質が放出され、リラックスや気分の改善にもつながる効果があります。
精神的な疲れ
精神的な疲れに関しては、その後の影響が大きくなる傾向があります。
早期の発見の場合は、多少の休息で回復しますが、早期に気が付ける人は少なく、ほとんどの場合で重症化してから気が付きます。
この場合、一般的に言われている回復までの時間としては半年~1年程とされています。また、その後すぐには以前のようには活動ができません。なぜならそこから約1年程の再発率が50%と高く、再発してしまうとまた最初に戻ってしまいます。その為この1年を安定期・再発予防期などと言われています。
さらに仕事が増える
ここが怖い所なのですが、本来疲労の限界を感じる時は、既に末期の状態の時が多くあります。特に繊細さんの場合、頑張り過ぎてしまい、気が付かずに長い間ストレスを受け続けてしまう事があるのです。
しかし、そんな姿を見せまいと我慢した結果、周囲から、頼めばやってくれると勘違いされ、頼られてしまう事で、「ついでにこれもお願いします。」と言われてしまう事があります。その上、相手のお願いを断る事が苦手な気質の為、ついつい受けてしまう事で、負担が増えてしまうのです。
倒れてしまう
限界を終えて対応した結果、倒れてしまったという事も起こっています。
これれを聞いて、そこまで行く?と思った方もいるかと思いますが、私の所に来たクライアントの中に1名と、実際に目の前で1名見た事があります。
この現象の原因は、迷走神経反射による失神と考えられます。迷走神経反射は、副交感神経である迷走神経が何らかの要因で優位に働くことで起こる自律神経反射の一つです。
参考資料:MYメディカルクリニック
迷走神経反射の主な症状には以下が含まれます。
- めまい
- 血の気が引く感覚
- 冷や汗
- 目の前が暗くなる
- 吐き気や腹部の違和感
- 一過性の意識消失(失神)
この場合、症状としては一時的な事が多くありますが、転倒による二次災害が起こる可能性もあります。
抜け出せなくなる
上記の状態になる事も怖いですが、最も恐ろしい事は、長年我慢してしまい、限界と判断する頃に社外で通用するスキルが育たずに、転職する際にアピールできる経験が得られずに、転職先の幅を狭めてしまう事です。
ある程度若いうちは将来性といった価値がありますが、年齢が高くなる事で、その要素が少なくなり、苦しい会社から抜け出す事がしにくくなります。
あなたが所属している企業で、定年まで勤める事はできそうですか?
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倒れてしまっては意味がない
あなたが無理する事で、長年仕事が回っているのであれば、企業として改善の意志が無いと考えていいかと思います。そこで企業が利益を得たとしても、あなたが倒れてしまっては意味がありません。
まずは、信頼できる上司に相談する事から始めましょう。
もし相談ができそうにない場合は、転職も視野に入れた行動をお勧めします。
あなたの人生はあなたの為のものです。
花を頑張って咲かせるのではなく、咲ける所で咲くようにしましょう。
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また、そうならない為にも、日頃から心と体を休める習慣を作りましょう。
選定を間違えないで
今までご紹介してきた内容で、苦しんでしまう事が無いようにする為には、最も最初の段階で必ず確認すべき内容があります。
- あなたは将来、どうなりたいか?
- あるあなたの適性を活かせる職種であるか?
- 受けようとしている企業はあなたの希望を実現できそうか?
となります。特に近年では情報が多く出回っているおかげで、ネット上を調べる事である程度であれば、ブラック企業を見抜けるようになってきましたが、ブラック企業側も偽情報を流している事が多くあります。
あなたが判断する際には、対象企業をあらゆる角度から判断し、面接の際などに、面接官の言動や企業に行った際の職場の雰囲気やホワイトボードなど、しっかりと観察する事をおすすめします。
まとめ
今回は、繊細さんが抱える悩みの中でも、上位に入る仕事の悩みと無理をし過ぎてしまう事によるリスクをご紹介しました。
現在では人口減少の影響により、求人倍率は高くなりつつありますが、ブラック企業などでは退職者が増えた事で、業務のしわ寄せも起こっています。
あなた自身が無理をする事で対応ができたとしても、あなたがこれから先も無理をし続ける事は出来ません。もし定年まで続けることができそうにない場合や、将来性に不安を感じた場合は、求人が多い今のうちに早期の転職を検討する事で、あなたの望んだ未来を目指しましょう。
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