あなたは今どんな仕事に従事していますか?
日本には約1万8000種類の職種があります。
「令和4年版 厚生労働省編職業分類表」によると、仕事は大分類で15の項目に分けられ、さらに中分類・小分類へと細分化され、計440もの仕事の種類が存在しています。
世にはそれだけ多くの仕事があるんだね。
その多くの企業の中で働いている繊細な気質を持ったHSPの方はどんな仕事をしているのでしょう?
そんな中で、HSPに最も向かないとされている業種の1つが「営業」といわれています。しかし本当に向いてないのでしょうか?
私自身がHSPを研究していく中で疑問に思い詳しく調べてみました。

HSPの4つの気質
営業という職業は、対人関係が重要であり、HSPの特性がどのように影響するのか気になる方も多いでしょう。
HSPには以下の4つの気質があります。それぞれの特性や営業に合う理由、合わない理由、適した営業スタイルについて詳しく見ていきましょう。

私が疑問に思ったきっかけは、HSOの気質の中に、外交的といった気質がある事です。世間的にはHSP=内向的といった固定概念がありますが、それでは外交的といった特性とは合わないのでは?と感じた事がきっかけとなりました。
外交的なHSPとは
HSPと言うと日本では、武田友紀さんの書籍「繊細さんの本」で有名になりましたが、タイトルの関係か誤った認識が広まってしまい、全てのHSPが繊細な気質かと思われていますが、一部のHSPには違った気質もあります。
それが、HSE気質になります。
HSE気質とHSS型HSE気質があるんだよ。
HSE気質とは、日頃は外交的で社交性が高いのですが、繊細な気質の持ち主でもあります。その為、一部では隠れ繊細さんとも言われ、一軒では分からない人がいるのです。
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HSPの人口割合
HSP気質で外交的な人がいる事はあまり知られていません。その理由はHSPの気質別人口割合にあります。
アメリカの心理学者でありHSP研究の第一人者であるエレイン・アーロン博士の研究によると、全人口の中でHSP気質を持つ人は約15~20%と言われれていますが、そのHSP気質で更に4気質に分類すると、かなり偏った人口割合である事が理由かもしれません。

これを、日本の人口で計算してみましょう。
厚生労働省が発表している2023年の就業者数は約6,747万人で、そのうち雇用者数(企業等で働く労働者)は約6,070万人とされています。
参考資料:独立行政法人労働政策研究・研修機構 就業者の状況
―労働力調査(基本集計)2023年平均結果から―
日本の人口の約半分ぐらいになるね。
労働者人口中のHSPの人数 6070万×0.20=1214万人
HSPの人口の中のHSE気質の人数 1214万人×0.10=121万4千人
つまり、6070万分の121.4万人となり、50人に1人の割合となります。
かなり少ない事が分かりますね。その為あまり知られていないのです。
営業に合う理由
実際に、HSE気質の方の特徴が営業職とどれだけ合うのかを見てみましょう。
まずはこちらがHSP全体の特徴になります。

その中にHSEとHSS型HSE気質の特徴にフォーカスしてみると、以下の内容になるかと思います。
- 深い思考力
外交的な為、商談をする際も前向きに会話を行い、相手の感情を理解した提案を自然に読み取る事ができる。 - 小さな事に気が付く
提案内容にミスが無いかと細かいところまで気を配ることで、顧客満足度を高める事ができる。(どちらかと言うと、自分が気になってやってしまう。) - 共感力が高い
相手の意向を意識し条件や要望を理解し、相手の立場に合わせた提案をする。 - 敏感に読み取る
商談の際に相手の表情や口調など、変化を察知しその場で対応を合わせる事ができる。
※上記の内容はあくまでもプラスに捉えた結果になります。

営業に合わない部分
- 理不尽な商談によるストレス
顧客の中には理不尽な各層もいる為、相手をする際に過度な刺激を受けてしまいますが、ノルマ性になると対応するしかなくなりストレスとなる。 - 企業内のプレッシャー
売上目標などのノルマがある場合は、常に追われることになり、精神的なプレッシャーに押しつぶされる事があります。 - 共感力が裏目になる
同僚との過度に競争的な環境では、同僚からの感情を読み取り過ぎて、疲れてしまう。
※上記の内容はあくまでもマイナスに捉えた結果になります。
ここまで酷いと誰でも嫌な環境だなぁ~
合う営業スタイル
一言で言っても営業にはいろいろな種類があります。
その中で、実際にHSE気質の人に合う営業とはどんな形でしょう?
1.ある程度対応時間の決まっているカスタマーサポートやコンサルティング。
2.ルート営業など、決まった先方との商談。
3.長期的な関係構築を重視するソリューション営業。
4.製品知識を活かした技術営業。
5.自宅や静かな環境での営業活動。
繊細な気質もあるHSEだから、長時間の対応は疲労度が大きくなってしまうんだよね。
合わない営業スタイル
- 飛び込みなどの新規開拓営業
- ノルマ重視の成果主義営業
- 大規模な展示会やイベントでの営業
- 短期的な成果を求められるキャンペーン営業
まとめ
HSPはその特性により、営業に向いている部分と向いていない部分があります。その中でもHSE気質の人は特性や内容によっては、一般的な方より向いている部分もあります。
その社交性を活かす事で一般的な方よりも成果を上げれる可能性があります。
営業職を考えているHSPの方は、自分に合ったスタイルを見つけて、無理なく働ける環境を整えることが大切です。
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