今回は「HSPは営業に向いているのか?」というテーマでお話しします。HSP(Highly Sensitive Person、非常に敏感な人)は、感受性が強く、他人の感情や環境の変化に敏感な特性を持っています。
営業という職業は、対人関係が重要であり、HSPの特性がどのように影響するのか気になる方も多いでしょう。
HSPには以下の4つの気質があります。それぞれの特性や営業に合う理由、合わない理由、適した営業スタイルについて詳しく見ていきましょう。
- HSP (Highly Sensitive Person)
- HSS型HSP (High Sensation Seeking HSP)
- HSE (Highly Sensitive Extrovert)
- HSS型HSE (High Sensation Seeking Highly Sensitive Extrovert)
HSP(Highly Sensitive Person)
特性
HSPは刺激を求めないタイプで、感受性が強く内向的です。
他人の感情や環境の変化に敏感で、深い思考力を持ち、細かいことに気付く能力があります。
人との関りよりも1人の時間を好みます。
営業に合う部分
- 共感力
顧客のニーズや感情を理解しやすい。
顧客の顔や言葉などから、なんとなく求めるものが解る。 - 細かい配慮
細かいところまで気を配ることで、顧客満足度を高める。
どちらかと言うと、自分が気になってやってしまう。 - 傾聴力
傾聴力に優れ、顧客の本音を引き出せる。 - 対応力
環境の変化に敏感で、市場動向を察知しやすい
営業に合わない部分
- ストレス
多くの人と接することで疲れやすい。
内向的の為、多くの人と会う事が苦手。 - プレッシャー
売上目標などのプレッシャーに弱い。
そもそも人に何かを進める事が苦手。
競争的な環境でのパフォーマンスが低下しやすい - 対刺激性
過剰な刺激を受けやすく、長時間の営業活動で消耗しやすい
合う営業スタイル
1.一対一のカスタマーサポートやコンサルティング。
2.ルート営業など、決まった先方との商談。
3.長期的な関係構築を重視するソリューション営業。
4.製品知識を活かした技術営業。
5.自宅や静かな環境での営業活動。
※相手が多い場合は圧迫感を感じてしまう為。
合わない営業スタイル
- アグレッシブな新規開拓営業
- ノルマ重視の成果主義営業
- 大規模な展示会やイベントでの営業
- 飛び込み営業
- 短期的な成果を求められるキャンペーン営業
HSS型HSP(High Sensation Seeking HSP)
特性
HSS型HSPは、刺激を求めるタイプで、感受性が高い一方で内向的です。
新しい経験や刺激を求める傾向がありますが、過度な刺激には耐えられません。
他者からは繊細に見られませんが、繊細な心の持ち主です。
営業に合う部分
- 冒険心
新しい市場や顧客に対して積極的にアプローチできる。
チャレンジ精神が高く、高い目標をもちます。
好奇心旺盛で、新商品や市場トレンドの情報収集が得意エネルギッシュな対応ができ、顧客を引き付けられる。 - 柔軟性
変化に対して柔軟に対応できる。
思考回数が多い為、ある程度が想定内である。
営業に合わない部分
- 過刺激
新しい刺激を求めすぎて疲れやすい。
期待に応えようとして頑張り過ぎてしまい、疲れてしまう。
集中力が続きにくく、細かい作業や事務処理が苦手。 - 集中力の低下
多くの刺激があると集中力が低下する。
顧客数や案件量がオーバーしてしまうと一気に冷めてしまう。
変化を求めすぎて、一つの商品や顧客に長く関われない。
感覚の過敏さから、時に顧客の反応を誤読する可能性がある
合う営業スタイル
- 新規開拓営業
- イノベーティブな商品やサービスの営業
- 短期集中型のプロジェクト営業
- 多様な商品ラインナップを扱うポートフォリオ営業
- イベントや展示会を活用した体験型営業
合わない営業スタイル
1. ルーチン化された定期訪問営業
2. 長期的な関係構築を要する大口顧客営業
3. 細かい数字の管理が必要な営業事務
4. 同じ商品を繰り返し販売するリピート営業
5. 静かな環境での電話営業
HSE(Highly Sensitive Extrovert)
特性
HSEは刺激を求めないタイプで感受性が高く、外向的な性格を持っています。
人と接することが好きで、エネルギーを得ることができます。
家にいるより、外に出る事を好む傾向があります。
営業に合う部分
- コミュニケーション能力
顧客との対話が得意。
とても聞き上手。 - ネットワーキング
多くの人と関係を築くことができる。
営業に合わない部分
- 過負荷
多くの人と接することでエネルギーを消耗しやすい。 - 感情の波
感情の変動が激しいため、安定したパフォーマンスが難しい。
合う営業スタイル
- イベント営業
展示会やセミナーでの営業活動。 - チーム営業
チームで協力して行う営業活動。
合わない営業スタイル
- 単独営業
一人で行う営業活動は孤独を感じやすい。 - 定型化された営業
自由度が低い営業スタイルはストレスが溜まりやすい。
HSS型HSE(High Sensation Seeking Highly Sensitive Extrovert)
特性
HSS型HSEは刺激を求めるタイプで感受性が高く、外向的な性格で人と接するのが好きで、話す事でエネルギーを得ることができます。
他者から見ると繊細には見えないし、本人もそれを隠しています。
営業に合う部分
- ダイナミックなアプローチ
新しい市場や顧客に対して積極的にアプローチできる。 - 多様なスキル
多くのスキルを持ち、様々な状況に対応できる。
営業に合わない部分
- 過労
多くの刺激と人との接触で疲れやすい。 - 集中力の低下
多くの刺激があると集中力が低下する。
合う営業スタイル
- 多様な営業活動
様々な手法を取り入れた営業活動。 - プロジェクトベースの営業
新しいプロジェクトやキャンペーンに取り組む。
合わない営業スタイル
- ルーチンワーク
同じことを繰り返す営業スタイルは飽きやすい。 - 静かな環境での営業
刺激が少ない環境はモチベーションが下がる。
まとめ
HSPはその特性に応じて、営業に向いている部分と向いていない部分があります。自分の特性を理解し、適した営業スタイルを選ぶことで、より効果的に働くことができます。
営業職を考えているHSPの方は、自分に合ったスタイルを見つけて、無理なく働ける環境を整えることが大切です。
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