あなたの在籍している企業では安全対策はしっかり行われていますか?
私は過去に業務上労災に合い、13時間以上の手術を経験し、2週間の絶対安静機関と約1ヵ月の入院を経験しました。
手術後も現実を受け入れれなかったよ・・・
その経験を元に、企業の安全衛生と社員のメンタルケアに着目し、
- 企業にどんなメリットがあるのか?
- 従業員は労災に合うとどんな心境になるのか?
この2点について、安全管理者兼HSPカウンセラーといった目線で解説していきたいと思います。

企業が行う安全衛生
日本における企業の安全衛生と言えば「労働基準法」が代表的ですがそれ以外にもいくつかの法案があります。
- 労働基準法
- 労働安全衛生法
- じん肺法
- 作業環境測定法
- 労働者災害補償保険法
- 健康増進法
など、多くの安全に関する法案により労働者は守られています。
その中で、今回注目しているのは「労働安全衛生法」となり、実際に企業でもしも労災が起きてしまった時の企業へのダメージを分かりやすく解説します。
業務内容に危険作業が多い場合は把握しておきましょう。
近年の労災件数の実態
こちらは、厚生労働省が発表している東京労働局の令和5年度の労災件数の商況になります。

重大災害でもある志望者数は減少傾向にある為、企業による安全意識は年々高まっている事が分かりますが、休業労災件数としては過去最高となっています。
これは、労働者の高齢化なども考えられますが、人口減少による業務の繁忙化による影響もあるかと思います。
しかし、最も怖い可能性は、繁忙化により未熟練労働者に対する安全衛生教育が不十分となっている可能性もあります。
危険事項に対しての十分な教育は絶対必要な業務です。
参考資料:厚生労働省 リスクアセスメントの手法で危険の芽を摘み取ろう
労働基準法と労働安全衛生法の違い
安全は最重要な項目です。「安全第一・安全優先」などと書かれた文字や言葉を聞いたことある人は多くいるとは思いますが、労働基準法と労働安全衛生法の違いとなるとほとんどの人が悩んでしまうと思います。
法律ってなると、
言葉や内容が難しくて苦手な人も多くいるよね。
ここでは分かりやすいように比較表を見てみましょう。
項目 | 労働基準法 | 労働安全衛生法 |
---|---|---|
制定年 | 1947年 | 1972年 |
主な目的 | 労働条件の最低基準を定め、労働者を保護する | 労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を形成する |
規制内容 | 賃金、労働時間、休憩・休日、就業規則など | 安全基準、健康管理、労働環境の整備、労働災害の予防など |
対象範囲 | 原則としてすべての労働者 | 労働者を使用する事業者 |
罰則の有無 | あり | あり |
特徴的な規定 | 最低賃金、最大労働時間、有給休暇など | 安全衛生委員会、産業医、健康診断、安全衛生教育など |
この表で見る通り、労働基準法が労働条件の最低基準を定めているのに対し、労働安全衛生法は労働者の安全と健康を確保するための具体的な措置を規定している点が大きな違いとなります。
今回の目的は労働災害になるので、「労働安全衛生法」が関係してきます。
企業が負う責任
では、実際に企業内で労災が起こってしまった場合、企業としてどのような不利益となるのでしょう。
私自身が体験した内容や、過去の関係者としての体験を元にお伝えします。
法的なダメージ
企業に対して下される罰則は、怪我の状態や事故の状況など、内容によって関係してくるものが違ってきますが、大きく分けると4つの分類に分かれます。
労働安全衛生法違反
最も重い刑罰として、労働者に大きな健康障害を与える行為などの場合、3年以下の懲役または300万円以下の罰金となり、それ以下でも1年以下の懲役または100万円以下の罰金や、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金などが科されます。
収益的なダメージ
人材不足によるダメージ
近年では業種によっては人材不足になっています。その為、直接的なダメージとしては人材不足になりますが、その人物が行っていた業務もその他の人材がカバーする事となる為、全体的な業務の負荷が増えてしまいます。
残業が全体的に増えてしまうよ~
労災発生からの3日間
労災の場合は被災者に対して最初の3日間に関しては企業が全額負担となりますが、4日目からは労災保険により平均賃金の80%までは保証されます。
また、国に支払う労災保険料の金額が変わる可能性もあり「メリット性」と言われています。(雇用保険料は変動しない)
一部の企業では残りの20%も負担してくれるようになってきているね。
民事上の損害賠償
労災に至った経緯によっては、損害賠償請求が起こる可能性もあります。
多くの場合は安全配慮義務違反やハラスメントなどにより、労働者から訴訟を起こされた場合には慰謝料として支払う事になる可能性があります。
労災では怪我に対しての治療や収入面でのサポートは有るけど、慰謝料などは含まれない為、訴訟が起こる事があるよ。
企業ブランドへのダメージ
あまり知れれていない事ですが、労災を起こした企業の情報は、労働基準関系法令にかかる公表事案で一定期間(1年程)開示されます。これにより、情報を知られる事で企業のイメージが悪くなる可能性があります。
また、労災を起こした企業は労働基準監督署が事業所調査や立入検査を行い、是正勧告書を受けることがあります。
法令違反ではないが、改善が必要と判断された場合は改善指導が行われるぞ。
更に労災が連続して起きてしまうと、労働基準監督署から安全管理体制に問題があると判断され、最悪の場合は使用停止等命令書が出される可能性があります。
労働者のメンタルダメージ
労働者は労災で怪我をした瞬間は何が起きたか分からない事が多くあり、パニックを起こす場合もあります。
また、周囲の人が慌ててしまい二次災害を引き起こす可能性もあるので注意が必用です。
まずは、怪我の状況をしっかり把握するために、全身をスキャンするように確認し、助けを求めましょう。
「怪我をして怒られる・恥ずかしい」と思うより、まずは自分が最も助かる確率の高い方法を選ぼう。
一生涯続く体の不自由
労災により身体的に障害を負ってしまった場合、怪我した部位や症状によっては一生涯動かないなどの不自由を強いられてしまいます。
例えば、指を怪我してしまった場合、日常生活で不便を感じるたびに考えてしまい、心にダメージを蓄積してしまいます。しかし、神経が切断されたなどの場合は年数が経つにつれて改善される事もあります。
ペットボトルのキャップを開けれない時はショックでしたよ。
心へのダメージ
労災に合ってしまった場合、手術直後はまだ実感がないかもしれませんが、病室に移った頃に、しっかりと現状を考える時間ができる為、ショックを受ける場合があります。
最初は何日も現実と向き合えない状態になったよ。
特に重症な場合は当分の間、絶対安静となる為、ベッドから降りれなくなり現状と向き合う時間が増える為、これからの人生を考えて不安が増してしまう事もあります。
特にナーバスになっている時は、悪いイメージを連想しやすい為、一人で考え込む事はやめましょう。
病院によってはfreeWIHI が設定されている場合がある為、映画などで現実逃避してでも気を紛らわしましょう。
また、怪我の状況によっては精神的なストレスにより鬱になってしまう事がありますが、労働基準監督署に確認した結果、腕全体がなくなった場合や、視力を完全に失ったなど、余程の状態でない限りは労災認定にならないそうです。
申請条件としては、発病前おおむね6か月の間に業務による強い心理的負荷が認められることなどが条件となります。
参考資料:first call うつ病が労災認定になる3つの要件とは?
収入へのダメージ
労災となり入院してしまった場合に気になるのが、収入の減少による生活への不安になります。
2025年時点での日本の労災保険給付では以下のようになります。
- 休業(補償)給付:給付基礎日額の60%
- 休業特別支給金:給付基礎日額の20%
個人で加入している民間保険の給付条件に該当している場合は、別途申請する事を忘れないようにしましょう。
また、家計的にも支給される額が減少する事で、不安を感じてしまいます。
休職しているうちにその後の家計の見直しをしておきましょう。
家計管理に関しては、日本の教育では教えてもらえる機会が少ない為、書籍や動画で学ぶ事で多くの改善点が見つかります。
私は通信費や保険の見直しをして、
多少ですが削減する事が出来ました。
私の場合も家計管理や税金に対しての知識をこちらの書籍で学び、実際に年間数万円の改善を行う事ができました。
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将来への不安
怪我の状況にもよりますが、もしも後遺症が残ってしまい症状固定となってしまった場合、その後の将来にも不安を持ってしまう事があります。
本来、企業は従業員の労災認定がされてから、療養が終了し職場に復帰した後30日間は、労働基準法第19条1項に基づき解雇する事ができません。
しかし、その後の事を考えると労災以前と同じ動きができない為、一部の企業では解雇しようとする場合もあります。
その為にも個人の能力を伸ばす事が重要になってきます。
怪我の症状に合わせて今自分ができる事を療養中に見直す事が重要になります。
家族の不安
もしあなたに生計を共にする家族がいる場合、怪我の症状によっては負担を掛ける事になります。
これにより、あなた自身も家族に対して委縮してしまう事や、家族もどう接していいか分からなくなる為、家族関係にも不安が生じる事があるので、出来るだけ入院中から話し合う事が必要です。
怪我の状況次第では、自宅の改装も必要になります。
- 介護(補償)給付
常時または随時介護を要する状態と認められた場合、介護サービスの利用や家族による介護に対して支給されます。 - 社会復帰促進等事業
リハビリテーションや職業訓練、住宅改修などの支援を受けられる可能性があります。
ご家族の方へ
もしあなたの大切な人が事故に巻き込まれて落ち込んでいる時は、あなたも辛いかもしれませんが、出来るだけ優しく接してあげてください。
どんなに強い人でも、怪我の直後で1人の時は本当に苦しんでいます。
その時に掛けてもらう言葉が、大きな支えとなります。大変だとは思いますが、無理のない範囲でも構わないので、声を掛けてあげてください。
心のケアの大切さ
本当に気分が落ち込んで何もしたくないと考える時期は誰にでもあります。
そんな場合には、気持ちに従い何もしない時間を楽しみましょう。
心が元気になる時が必ず訪れます。
今すぐ無理をして悪化させるより、まずは休んでメンタルを改善させる事に専念しましょう。
労災に実際に遭った人の心理としては、「何とかしなくては…」と焦ってしまいますが、現状と希望のギャップがあり、余計にナーバスになってしまいます。
心の回復にはどうしても時間が掛かってしまいます。今は「この時間をどう楽しむか?」を考えるようにしてみませんか?今まで忙しく生きてきた分の休憩だと考えて、しっかり休んでおきましょう。
落ち込んだ時こそおすすめの行動
入院中は行動に制限がかかってしまい、どうしても落ち込みやすくなってしまいます。そのままの感情を引きずってしまうと、視野が狭くなり見つけられる希望も見つからなくなってしまいます。
まずは詩文の感情を受け入れる事から始めて、何ができるかを考えましょう。
また、ベッドの上でも出来るリラックス方法として、マインドフルネスを行う事もおすすめです。マインドフルネスは過去でも未来でもなく、今の現状に集中する方法である為、現状を見つめ直す事にピッタリの方法です。
小さな1歩を心がけよう
労災に遭ってしまった方は、不自由を感じる時が多くありますが、まずは何ができるかを把握し、徐々にできる事を増やしていくようにしましょう。
何ができるかを考えて増やして行く事が小さな1歩となり、その1歩を増やして行く事で前向きな気持ちを維持しやすくなります。
小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道
~イチロー~
いい事だけを見つけて、日記に書いて行くのもおすすめだよ。
周囲のサポートを活用しよう
将来的な不安を感じている人は、落ち込んでいる時こそ1人にならずに、信頼できる家族や友人と話すようにしましょう。
信頼できる人との会話する事で、自分では思いつかなかった方法を見つける事もあります。心が折れそうになった時こそ人と合って、「自分は1人ではない」と確信するようにしましょう。
仲のいい人との会話は、本当に心の支えになりますよ。
まとめ
今回ご紹介した内容は、労災対応の経験者から見た企業の安全衛生への取り組みの重要性と、労災に遭ってしまったからこそわかる心境をご紹介しました。
労災は双方にとっていいものではないから、対策を行うべき項目になるね。
企業にとっては、人員減少や担当業務の増加に加え、労働基準監督署の対応や企業イメージの低下など、トータルで見ると事前に対応するよりマイナス面が大きくなってしまう可能性があります。
個人にとっては、一生涯の後悔はもちろんですが、心のバランスが崩れる事や、将来設計の変更など、大きな怪我の場合は日常生活への影響や家族への負担など、とても大きな変化が起こります。
そうならない為にも、業務での危険個所の周知徹底や日頃からの安全確認を行い、お互いに笑顔になれるような環境対策を行う事に重点を置き、生産性の高い環境を協力して作り上げる事が大切です。
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